子育て政策、保活問題・・・ 「働く」ことが最優先?

少子化なのに待機児童問題・・・?
激化する「保活」、その背景にあるといわれる「待機児童問題」。
日本の出生率は1.5を割って久しい状況であるのに、問題が解消しない。

かつては子どもが生まれたら専業主婦となって子育てに専念する家庭が多かったり、同居の祖父母がこどもの面倒を見てくれたり、と子供を預ける必要性が現代と比べて低かったと考えられます。

核家族化、女性の就業率上昇といった社会的な理由と、時代の変化に伴って趣味や子どもの教育(習い事など)などにお金をかけるようになった、それなのに、実感経済としては不況、
結果的に子どもが生まれても共働きでないとやっていけないような生活になっていることが、この待機児童問題や激化する保活の原因といえそうです。

待機児童問題は地域的格差も大きいようで、人口が集まる都市部の自治体ほど問題を抱え、地方都市では専業主婦でも子どもを預けられるほど逆に子どもが集まらない状況であるとも言います。

今回はこの待機児童問題について、私なりに考えるところがあるので、まとめてみたいと思います.

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保活する人たちを取り巻く問題

ひとことで「保活」といっても実はそこに内包される問題は立場によって様々。

保育園に「入れないように」利用申請をする人たち

「【待機児童問題】保育園に入れる「理由」を考えてみた」の記事でも触れた 「育休延長のために形式的に保育の利用申請をする 」という事について、横浜市と川崎市が保育利用の申請をしなくても延長できるようにするよう政府に求めているというニュースが出てきました。
待機児童数が多いといわれる東京都内でも、世田谷区の保坂区長が同様に政府に求めているそうです。

保育園の利用審査の結果、落選すると送られてくるいわゆる「不承諾通知」があれば、公式に育休期間が1年から2年へと延長されます。

そのため、この「不承諾通知」を得ることを目的として、敢えて絶対に当選が無理な園への利用申請を「形式的に」提出する人たちが一定数いることによって、正しい待機児童の数の把握がしにくくなったり、本当に利用したい人たちの保活にも影響を与えていることが問題とされています。

本気で保育園に入りたいと願う人たち

先ほどの関連記事として、対象的な人たちの動きが載っていました。

子育て政策おかしくない? 保活経験者らSNSで発信

昨年末の記事なので少し前のことになりますが、政府が2017年の選挙前に増税した場合の税金の使い方として「幼児教育無償化」を掲げたものの、選挙が終わってみたら実は認可外保育園は対象外であると発表され、問題となりました。
後日この件については対象範囲が見直されましたが、利用する側にとっては政策の方針が本当の利用者目線になっていない、とSNSを中心として多くの意見が飛び交いました。

保活も待機児童も、根本的なところから考えなおそう。

形式的利用申請をする人たち、本当にがんばって保活している人たち、そしてさらにはフルタイム会社員に比べて不利な保活を強いられているフリーランスの存在などもあります。
働き方、家庭の状況、本人の気持ち、様々な要因が保活問題を複雑化させているなか、いったいどうすればこの問題を解消することができるのでしょうか。

そもそも、保育園の選考基準の見直しが必要なのでは?

保育園の入園を希望する人たちのスタートラインにひとつの問題があると思います。

フルタイム会社員が最優先、みたいな構図があるから、そのメリットをキープしたいがために、本当はまだ預けたくない人たちは形式申請をするのでしょう。

いろいろな理由からそういう手段に出ることができない人たちは、期限までに預け先を見つけなくては、と必死になり度を越した保活が展開。それでも「待機児童」は量産されるのです。

会社員とフリーランスの差は、「どこで働くか」の違いだけで拘束時間でいえば会社員よりも長いことだって大いにありますし、定時も定休もない働き方だってありえます。

これらがすべての問題とは言い切れませんが、少しでもこの状況を脱するための方法としては「幼児教育無償化」よりも、まずは家庭教育を推進する政策を掲げるほうがよっぽど意味があるのではないでしょうか?

子ども手当の支給額の見直しや、税額の控除や減免の対象枠を広げるなどして納税が子育て世帯の生活費を圧迫することのないようにするとか 。

子どもを預けて働きに行かなくても、安心して生活できるだけのバックグラウンドさえあれば、入園希望者数にも落ち着きを見られるようになるかもしれません。

保育園への入園に優先されるべきは、「本当に子どもを預けて働かなくてはならない人 」です。

それがどういう人かと言えば、まずは個人事業などのフリーランス。
彼女らは経営者であり従業員であるわけで、会社員のように育休中にも給与の何パーセントかが支給されるわけではなく、働かない時間に報酬は発生しません。

そしてひとり親世帯には、精神的にも子育てをサポートしてくれる体制がどうしても必要になります。今時、未婚の母や子どもが生まれてまもなく離婚というパターンも珍しくありません。
子どもの貧困化も声高に問題視されてきていますし、子どもが本当に深刻な状況に置かれてしまわないように入園の優先度は高くしておく必要があると思います。

つまり、重要なのは、保育の必要度をきちんと図ることであって、それは「会社の育休中」であるかどうかということが絶対的なバロメーターにはなりません。

企業の人員管理などの問題もあるとは思います。いつ復帰するかわからない状態では採用計画がたたない、とか。

ですが、行政の立場としては、企業に迷惑がかかるかどうかよりも、その人個人やその世帯の状況をよく鑑みて保育の必要性を図る必要があるのではないでしょうか?

仕事復帰のタイミングに幅をもたせた選択ができれば、入園時期の分散化を図れるのでは?

そして同時に必要なのが仕事復帰へのサポート体制。

そもそも幼稚園の入園年齢がはやくて3歳、一般的に年少さんは4歳を迎えるこどもたちです。
この年齢に設定されているこを今一度考えなおすべきだと思います。

実際に子育てして思うことは、確かに3.4歳になってくると、子ども自身もいろいろなことが理解できるようになります。

体力も有り余ってきますから、集団生活の中で友達と過ごすことで社会性を身に着けたり、身体をいっぱい使っていっぱい遊ぶということも必要になってくるといえます。

それでもまだまだ甘えたい盛り。お母さんにべったり、という子だって珍しくありません。

この時期はまだまだかわいい盛りですから、母親にとっても見ていて飽きないその成長っぷりをそばで見守っていたいという気持ちもあると思います。

つまり、せめて子どもが3.4歳になるまでは、できる限り家庭で親子ともども過ごすことが本来の姿のように思うのです。

その大前提が崩れ、何でも早め早め、となってしまった結果、「妊娠中から保活」などという事態まで招いてしまっている。

一方で、ワンオペ育児に疲れ果ててくることもありますから、そのような限界を感じたときには仕事へ復帰して子どもとの距離感や環境を変えることも必要でしょう。

親子だけの環境だけではなく、もっと子どもの世界観を広げたい、と「(子育てに)納得したうえで」預けるという判断もあるでしょう。

そのときになって仕事復帰ができれば、まさにベストタイミングといえると思います。

「育休のタイムリミット」は自分で決める。

それができるようになることで、保活の問題も、待機児童の問題も、例えなくなりはしなくとも、もう少し意味のある、解決へ前向きに取り組むべき問題になると思います。

今は完全に「大人の都合」的な問題になってしまっていると思います。

こどもの事を考えているというよりも、大人がどうやって働きに出るか、そのためには子どもを預けることが必須、みたいな構図になっていて、自分子どもを預けることができるように、いかに周りから先んじて枠を確保できるかの競争になってしまっていることに、違和感を感じざるを得ません。

「働く」ことが最優先で「こどもの幼児期に親がそばにいる」という生物としての根本からもズレていることを、すっかり忘れてしまっていないか。

保活や待機児童の問題は、表面的にではなく、もっと根本的な「子育て」のありかたそのものから考え直さない限り、解消しないのかもしれません。

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